効率万能主義からの転換
その昔、年功序列型賃金体系が批判された。
その人の働きぶりに関係なく、年を重ねれば給料が上がっていく
というシステムが合理的でないというわけだ。
当時は僕も比較的若かったので、
そういえば大した働きもせず、高い給与をもらっている
年上の社員を見て、不満を感じたこともあった。
しかしながら、終身雇用と年功序列型賃金体系のおかげで、
一般の会社員は安定した生活が保障されてきた。
バブル崩壊やリーマンショックなどの経済の不安定化により、
雇用環境と賃金体系の崩壊が同時に襲い、
雇用の非正規化と賃金下降現象が起こることとなった。
終身雇用・年功序列賃金体系の時代と今現在を比べ
一般の会社員はどちらが幸せかを考えると、
答えは明らかだと思う。
効率は万能ではない。
世の中には多少のムダや不合理は必要なのだ。
日本人は、そうした不合理を許容し、
全体の幸せをはかってきたのだと思う。
公共事業削減、官から民へ、規制撤廃、関税撤廃、自由競争、
弱肉強食社会の行きつく先は極端な格差社会だ。
いま日本は、その格差社会の道を走り出している。
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