「美味しんぼ」小学館が釈明
東京電力福島第1原発を訪問後に鼻血を出す描写が議論を呼んでいる
漫画「美味しんぼ」(雁屋哲・作、花咲アキラ・画)について、
掲載誌・ビッグコミックスピリッツ(小学館)の編集部は12日、
同日発売の24号に関する見解を発表した。
作中では福島県双葉町の井戸川克隆前町長が鼻血の原因をめぐり
「被ばくしたからですよ」と語る場面があり、
福島県は「作中に登場する特定の個人の見解が、あたかも福島の現状
そのものであるような印象を読者に与えかねない表現があり、
県内外の多くの皆さまに不安と困惑を生じさせており、
県としても大変危惧しております」と訴えている。
この抗議に対しては「事故直後に盛んになされた低線量放射線の影響に
ついての検証や、現地の様々な声を伝える機会が大きく減っている中、
行政や報道のありかたについて、議論をいま一度深める一助となることを
願って作者が採用したものであり、編集部もこれを重視して
掲載させていただきました」と作者の意向を尊重したと明かした。
(スポニチアネックス 5月12日(月)13時46分配信から抜粋)
問題なのは、福島県双葉町の井戸川克隆前町長が鼻血の原因について
「被ばくしたからですよ」と語り、そのあと
「福島では同じ症状の人がたくさんいます。言わないだけです」
と語るところだ。
編集部は問題の漫画を「綿密な取材に基づいたもの」と言い、
雁屋哲も「2年をかけて取材をした真実」と言っているのだから、
福島で被爆のせいで鼻血が出るような症状の人が、
どこに、どのくらいの人数いるのかを明らかにする必要があるだろう。
被爆のせいで鼻血に苦しんでいる人が10~20人なのか、
数百人いるのか、数千人いるのかで、意味合いは大きく変わってくる。
井戸川克隆前町長が鼻血の話をしたことは認めているようだが、
その事実の裏をしっかり取るのが取材である。
「井戸川町長が話したから」では綿密な取材に基づくものとはとても言えず
お粗末に過ぎるだろう。
小学館はこの事実を早々に明らかにすべきだし、
19日に発表するという公式ホームページ上での特集記事には
このことが当然触れられていなければならない。
もし、被爆による鼻血の被害が、どの程度広がっているのか
ということが明らかにされないとすれば、
「美味しんぼ」は嘘を拡散する反日漫画と呼ばれても
仕方がないだろう。
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