サクラ咲く村上春樹現象
三省堂書店神保町本店で開催された
「誰よりも早く村上春樹さんの新刊を本屋で徹夜して読む会」参加者が、
サクラばかりだったのではないかという内容の記事を
ビジネスジャーナルが書いている。
(2017年04月01日 17時01分 ビジネスジャーナル)
https://news.nifty.com/article/item/neta/12111-32328/
長いので要約すると、
「深夜に発売されたばかりの『騎士団長殺し』を同店で購入し、
そのまま店内の専用スペースで6時まで徹夜で読み続ける
というイベント」だったらしいのだが、
23時40分の時点で客は10人程度、発売予定の0時直前になって
客は50人程度になったのだが、
結局「徹夜して読む会」の参加者は10人に満たず、
取材するマスコミの方がはるかに多かったようだ。
しかも、そのうちの2人は、この記事の筆者を含めて取材目的で、
さらに本を読んでいたOL風の女性は、
イベントが終わると会場を片付け始めたのだという。
この筆者が見た限りでは、純粋な参加者は大学生風の男女4人のみで、
その貴重な参加者をマスコミが取り囲み、フラッシュの雨あられを
降らせていたらしい。
そもそも僕は、ゲームにしても、本にしても、
誰よりも早く手に入れたいという気持ちが理解できない。
実際に他人より早く手に入れることに喜びを感じる人は
一定数いるのだろうが、大勢のマスコミが取材するところでは
仕込まれた人たちが大量に存在するのは事実だろう。
だいたい買ってすぐに、その場で徹夜して読んで
ストーリーが頭に入るのだろうか?
イベント終了の6時になると、全員がそそくさと帰っていったらしいが、
僕はこの4人こそがサクラだったのではないかと思う。
真のハルキストだったら、早く家に帰ってじっくり読みたいと
考えるのではないだろうか。
今回のイベントは企画に無理があると思うし、
そんなイベントで話題づくりをしてまでベストセラーにしたいという心根が
浅ましいというか、ファンを馬鹿にしているようで、
本の売り方として問題があるのではと思います。
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読書はいやな表現をすれば引きこもる作業ですね。良く言えば、自分と向き合い、世界と接する予行訓練をするものだと思います。
これが小説でなくても済むなら、小説「産業」は終わります。
小説にパターンがあると、すぐに見切られるでしょうし。読者にとっては、同じ作家を追っ駆ける必然性もありません。生活の時間が細切れになると、一定の時間を要する小説には不利ですね。
推理小説は刺激が強いので、そこそこ売れるのでしょうけど、トリックは無限ではないし、新しい科学を取り入れるなどしないとネタ切れかも知れません。
出版界にとっての解決策は、1冊あたりの単価をあげることですが、支持は得られないのでしょうね。
村上マーケティングは、これまでご苦労さん、って感じです。ファンタジーはファンタジーらしく書いてもらって、そこそこ売れればいいじゃん、です。それだって、すごいことです。マンガもそうですが、地力を蓄える前に才能をすり減らしている作家がけっこういそうです。
村上先生は、そっとしておいてあげて、五木ひろゆきみたいに、静かに趣味の世界にひたってもらいましょう。
昔の本の復刻版が出たりしています。小説に限りません。こういうことを地道に続けてもらいたいものです。
投稿: ゆ | 2017年4月 2日 (日) 23時25分
反日作家の為にお疲れ様でした、と言った所でしょうか。
基本的な問題として、やはりどんなに偉大な作家だろうと何だろうと、読者を蔑ろにした本は売れないと思います。
私も今の所読むつもりも無いし全く興味ありません。
勝手にハルキストと呼ばれる人達とホルホルしてればいいと思っています。
このまま人気も落ちて村上春樹というブランドが凋落していった後、一体何が残るのだろうという気がします。
まぁ日本人はミーハーなので、それこそノーベル文学賞でも受賞すればまた村上作品が沢山売れるんじゃないですか?という程度です。
それにしてもこの記事の内容というかブログの中の大学生と思しき男女4人が本当にサクラなのだとしたら、別に販売戦略としては否定はしませんが、堕ちる所迄堕ちたなと思いました。
投稿: 玉藻前 | 2017年4月 3日 (月) 16時41分
コメントありがとうございます。考えてみれば、村上春樹のプロモーションは「ノルウェイの森」あたりから異常でした。今回の「南京大虐殺40万人」も、海外で売るための話題づくりのような気もします。
投稿: kanata | 2017年4月 3日 (月) 23時25分