お金とは何か?
『「日本の未来を考える勉強会」
―貨幣と経済成長―
平成30年3月7日 講師:評論家 中野剛志氏』
https://www.youtube.com/watch?v=PIVG7XDGrH4
お金(貨幣)とは何か、ということを
上記Youtubeにアップされた中野剛志氏の講演で
分かりやすく説明されている。(ちょっと古い?)
イングランド銀行の解説によると
「貨幣とは負債の一形式であり、経済において交換手段として
受け入れられた特殊な負債」のことだという。
貨幣とは負債、
つまり借用証書であるらしい。
たとえば1万円札は日銀の借用証書で、
銀行預金に打ち込まれたデータは私たちの資産であり、
銀行の負債であるということのようだ。
我々はその昔、貨幣が金(ゴールド)と交換でき、
しかしながら金の量に貨幣供給が制限される不都合により
金との交換が停止されたことを知っている。
では金との交換が停止された貨幣の価値は、
何によって担保されているのだろうか?
それを中野氏は、例を引きながら「国家が通貨を租税の支払い手段
として法定しているから価値がある」と説明する。
つまり、日本政府が租税の支払い手段を
円と定めることによって円の価値が担保され、
その円が他の経済活動にも使用されている
ということのようだ。
だから、価値の裏付けがないビットコインなどの仮想通貨は、
あくまでも「仮想」通貨であって、通貨ではありえない。
しかもビットコインは、金のように発行量が有限である
ことで価値があるとしているが、
金との兌換が有限であるがゆえに停止されたという
通貨供給量制限の欠陥をそのまま引きずっている。
さて、我々は通常、銀行は我々の預金を原資として
お金を貸していると考えているが、それも間違いらしく、
銀行は原資がなくてもお金を貸せるという。
銀行が通帳に1億円と記帳した瞬間に1億円が誕生し、
それはどこか他から調達したお金ではなく、
記帳することでお金が増えたわけである。
では、銀行はいくらでもお金を貸せるのかというと、
さすがにそんなわけにはいかず、
借り手の返済能力に制約されるようだ。
もし借り手の返済が100%確実であれば、
理論的に銀行は無限にお金を貸すことができる。
また、ここ数年来、日銀がものすごい勢いで量的緩和をし、
日銀当座預金を増やしているが、
銀行はそれを原資にお金を貸すわけではないので、
量的緩和をしても景気拡大に効果はない。
インフレになって貸し手が増えることで通貨供給量が増え、
その結果として日銀当座預金が増えるということらしく、
逆はないとのことである。
と、まあ、書いている本人も
よくわかっていないのだが、
お金とは我々が考えているものとは
かなり違っているらしい。
上記Youtubeの講演を見て、
お金(貨幣)とは何かを正しく学び、
仮想通貨や財務省に騙されないように
心しなければならないと思う次第です。
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難しいお話しです。私なんかの頭の中では、どうしても貨幣なり紙幣は、物々交換を便利にするための媒介物というイメージで占められています。モノの価値を数値化する道具。
その人工的な媒介物に信頼性を持たせるのが中央銀行の役目という位置づけで十分に思えます。
その次に思い浮かぶのが、ローカルな貨幣や私的な貨幣を排除する役割くらい。国家権力と手を組まねばできないことで、個々の銀行だけではできないことです。
もちろん、広大な地域や国際間の差異を埋める役割や、インフレデフレを防ぐ施策も担うことになるでしょうけど。
紹介されているイングランド銀行の理屈は、銀行の役割に付加価値を(自ら)つけんがためのものに見えてしまいます。
ビットコインは、貨幣や紙幣に代わりえないと思います。
投稿: ゆ | 2019年4月17日 (水) 00時46分
物々交換から貨幣が誕生したという歴史的事実は発見できていないようです。貨幣が「借用証書」であるという事実は、中野剛志氏や三橋貴明氏など日本のまともな経済評論家の多くが認めています。世界の中で日本だけが20数年間まったく経済成長してこなかったというのは、貨幣に対する誤解が生んだものなのですね。
投稿: kanata | 2019年4月17日 (水) 21時43分
どうも。
お金が、それを持つ者に自由度の高い権利を与える保証書とか担保物という程度の想像はしています。
銀行に対する、何か負債のようなイメージは持ちたくないという感情が働いてしまいました。私が、銀行にいいイメージを持っていないせいかも知れません(笑)
投稿: ゆ | 2019年4月17日 (水) 23時51分