なぜ、いま緊急事態宣言なのか?
『菅義偉(すが・よしひで)首相は4日、官邸で年頭の記者会見に臨み、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、緊急事態宣言を再発令する検討に入ったことを明らかにした。具体的措置は飲食店の営業時間短縮などに限定する考えも示した。早ければ7日にも発令し、期間は1カ月程度とする方向で調整を進めている。対象地域は東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県を中心に検討し、政府の基本的対処方針等諮問委員会の評価を踏まえ、首相が本部長を務める対策本部で決定する。(後略)』
(産経ニュース 2021.1.4 18:59)
https://www.sankei.com/politics/news/210104/plt2101040034-n1.html
4月の緊急事態宣言の時には、オーバーシュート、
つまり欧米のような感染爆発が起こったら大変だから、
ということが主たる理由だったように記憶する。
オーバーシュートとは、
「2~3日で累積患者数が倍増する程度の速度が
継続するような状態(ウィキペディアより)」
と定義されており、
いまは確かに感染者数が徐々に増えてはいるが、
新規感染者数ですら
2~3日で倍増する状態とは程遠い。
今回、新型コロナ新規感染者(陽性者)が
1,000人を超えたのは11月5日、
2,000人を超えたのが11月18日(13日後)、
4,000人を超えたのが12月31日(43日後)
であるが、4,000人を超えたのは
12月31日の4,521人のみで、
その後は3,000人を若干超える程度で
推移している。
結局は医療体制の逼迫が理由になるのだろうが、
これは緊縮財政により医療費を削減するため、
病床数や医師・看護師数など医療体制を
徹底的に削ってきたことによるもので、
それに対する病院側の行政に対する不信感は
根深いものがあるだろう。
(こうしたことは医療機関だけではなくて、
チャイナから日本への移転などに対する行政の要請にも
大手企業は応じなくなっており、行政と経済界の
信頼関係は、すでに失われているのである)
そもそもこの年末年始に
コロナ対応に従事していた医療機関というのは、
日本の医療機関全体の何パーセントだろう。
ほんのわずかな医療機関に
コロナ対応が押し付けられ、
そこで働く人々が地獄のような日々を
送られているのではないかと想像する。
欧米などと比べて桁違いに少ない患者数で
医療の逼迫と騒ぐこと自体がおかしいのであって、
行政はどんな手を使ってでも、
医療現場に最大限協力してもらえるように
努力すべきなのだ。
(指定感染症2類相当を、なぜ見直さないのか?)
そうした努力もせずに、
飲食店や日本国民に責任を押し付けることは、
まともな政府のとる態度ではないと思う。
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