国民一人983万円の借金の嘘
『国債と借入金、政府短期証券の残高を合計したいわゆる「国の借金」が
2020年12月末時点で1212兆4680億円となり、初めて1200兆円を突破した。
財務省が10日、発表した。
同年8月1日時点の日本人の人口(1億2333万人)を基に単純計算すると、
国民1人当たりの借金は約983万円に上る。』
(JIJI.COM 2/10(水) 17:54配信)
https://news.yahoo.co.jp/articles/5ed1a2fab6a47d2904537a6fc5662d011702ce18
「国の借金1200兆円、国民一人当たり983万円、
将来世代にツケを残すな」という財務省の嘘に
騙される人は意外に多い。
僕が尊敬する論客の方々の中にも、
そういう心配をされる方を時々見かける。
政府は税収で賄えない支出を
長きにわたり国債を発行することで
余分に支出してきた。
では、その1200兆円はどこに行ったかと言えば、
さまざまな公共事業に支出されたり、
国民福祉のために使われたり、
つまり仕事などを通じて企業(=国民)に
支払われてきたのだ。
ということは、政府の赤字というのは、
国民の側から見れば黒字であった
ということになる。
では、この政府の赤字1200兆円は、
これからどうすればいいのだろう?
その答えは、さらに赤字を増やしてもいいし、
このままの状態で返済しなくてもいいし、
返済してもいいということになる。
いま日銀は、金融機関が所有している国債を
買い取ることで金融緩和、
つまりお金を発行している。
その量は国債全体量の約48%にも上るそうだが、
日銀は金融機関から国債を買い取ることで
せっせと通貨を発行しているのである。
日銀が国債を買い取ることで通貨が発行される
ということは、国債発行が通貨の発行とほぼ同義
であったことが分かる。
通貨を大量に発行して問題になるのは
インフレが高進することであるが、
金利はゼロ付近に張り付いたままで、
まだ日本はデフレなのである。
つまり、政府は国の景気が悪いときは
金融を緩和してお金を供給し、
景気が過熱してインフレが高進したら
金融を引き締めればいいだけなのだ。
やるべきことはそれだけで、
余計なことを考える必要はない。
だから、8%から10%への
消費税増税で景気が落ち込み、
さらにコロナ禍で国民が貧困にあえいでいる現在、
政府はどんどん国債を発行して
借金を増やすべきなのである。
借金が大変だから少しでも返済をというのは、
この不景気に国民からお金を召し上げよという
ことなのだ。
おギャーと生まれて国民一人当たり983万円の借金
などというバカなことがあるわけがない。
国の借金1200兆円というが、
外国から借りているわけでもあるまいし、
いったい誰に返すというのだ。
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